【精神科の技術】意識を観察しよう

【精神科の看護技術】意識を観察しよう

 

こんにちは、精神科ナースの信広です。

精神科の看護で他科と違うところってやっぱり観察だと思うんです。

 

で、逆に言うとこの観察さえできれば看護ってけっこう考えやすいんです。

なので、今回から何回かに分けて精神機能の観察について、記事にしようと思います。

 

精神機能は大きく分けると8つになります。

意識、認知、意欲、感情、記憶、知覚、思考、そして自我です。

 

これらをそれぞれ観察できるようになると、かなり精神というものが見えてきます。

というわけで、今回は意識の観察についてです。

 

目次

意識とは

すべての精神機能の土台となるのが意識です。

意識が障害されている状態では、それ以外の精神機能も障害されます。

意識は 意識の量 意識の質 注意の3つに分けられます。

 

意識の量

いわゆる意識レベルのことです。

JCSやGCSが有名ですね。これは脳外科領域で有効です。

 

精神科ではちょっと違います。

意識レベルはちゃんと起きて、ちゃんと眠れてるかってことを観察することの方が多いです。

精神科疾患での昏睡のような意識レベルの低下ってあんまりないんですよ。

 

むしろ、過覚醒で夜中も目がギンギンに冴えちゃったりとか、

逆にずっと眠っちゃったりってことのほうが多いです。

 

ちなみに睡眠の量は病期を知るのにも有効です。

統合失調症の場合は一般的に急性期では睡眠がうまく取れなくなります。

そして消耗期になると睡眠時間は長くなって、回復期にはもとに戻ります。

 

そして、意外と勘違いされるのが混迷です。

混迷って意識の障害と勘違いされますが、意欲の障害なんですよ。

つまり、混迷は究極的にやる気が出なくて動けないってことです。

 

なので、意識は普通にあります。

混迷中の患者さんの前での会話は普通に聞こえているので注意しましょう。

 

意識の質

質的な障害と言われるとわかりにくいかも知れませんが、いわゆるせん妄のことです。

せん妄での入院も精神科病棟には意外と多いですね。

しかし、意外とせん妄の鑑別って難しいですよ。

この辺は過去の本人を知る人に情報をもらうのが有効です。

もっと活発な人でしたとか、もっと穏やかな人でしたって答えが帰ってくると、せん妄かも知れません。

 

せん妄には準備因子、誘発因子、直接因子があります

  • 準備因子:加齢、認知機能の低下、慢性疾患など
  • 誘発因子:環境の変化、ストレス
  • 直接因子:薬剤、身体拘束、電解質異常

なので、これらの因子を取り除くことで、改善してきます。

 

逆に言うと、これらの因子を取り除いても持続する場合にはせん妄以外を疑う必要があります

わたしが病棟にいた時も夜間せん妄だと思っていた患者さんが、実はレム睡眠時行動障害だったことがあります。

 

注意

集中力ともいい変えられます。

覚醒状態であればできることが、病的体験に障害されることってあるんですよ。

 

たとえば食事ですね。

食事に全然集中できなくって止まってしまうこともあるんですよ。

でも、食事を一皿ずつ渡すと食べれたりとか。

 

他にもハミガキもブラシの形や素材が気になってなかなか出来なかったり。

そういった行動を観察しますね。

 

ここらへんの観察は時間をはかるのが有効です。

ハミガキに20分かかった。

その時間がそのあとどう変わったかで注意力がどうなっていったかわかります。

 

ちなみに注意は

  • 持続性機能:対象への注意を維持する機能
  • 転換性機能:注意の対象を必要に応じて切り替える機能
  • 選択性機能:多くの刺激の中から必要に応じて素速く注意を向ける機能
  • 分配正注意:複数のものに注意を向ける機能

と4つに分けられますが、これらを厳密に観察してアセスメントするのはむずかしいと思います。

わたしは、もっと他のことに労力を使いたいので厳密な観察はしていないです。

興味のある人は調べてみて下さい。

 

というわけで、今回は精神機能のうちの意識の観察についてまとめてみました。

次回は認知か思考あたりにしようかなと思います。

そんなわけで、今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。

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