精神科から転職して一般病棟で活躍するために

精神科から転職して一般病棟で活躍するために

こんにちはー精神科看護師のノブです。

実は、この前Twitterでこんなやり取りをしました。

まあ、このやり取りから色々と考えさせられました。

 

そんなわけで今日は、精神科から一般病棟に転職する時のお話をします。

 

というのも、精神科の看護師って「使えない」と言われてますよね。

わたしは一般病棟に3年働いて、今は精神科で2年目の看護師なのですが、

その経験を踏まえても精神科看護師が「使えない」と言われるのはおかしいと思います。

 

ですが、そう思われてしまう理由も何となくわかります。

 

なので、今回は精神科の看護師が一般病棟に転職するときに

気をつけることを記事にしていきます。

 

 

 

目次

精神科の看護師が使えないと思われる理由

そもそも、なぜ精神科の看護師って、使えないって思われるのか。

それを解説していきます。

 

そもそも提供している医療が違いすぎる

精神科と一般病棟って全然違います。

特に求められるスキルが。

 

一例を出すと精神科に求められるのは量より質です。

しかし、一般病棟は質より量を求められる傾向にあります。

 

つまり、精神科では多くの患者を見る必要はないですが、

確実に担当の患者さんの精神状態の改善や社会技能の再獲得をしていく必要があります。

 

それに対して一般病棟は次から次へと入ってくる入院をさばきつつ、

担当の患者さんの様々な処置をこなし、

同チームの急変にも一緒に対応しなくてはいけません。

 

 

それ以外にも、観察項目が違います

一般病院では採血データやバイタルサイン、全身の状態など、

量的データにしやすいものを観察します。

 

しかし精神科では意欲や礼節、身だしなみ、易怒性(怒りっぽさ)

更には了解不能性などという抽象的な観察をしなくてはいけません。

 

この違いは大きいです。

 

もちろん精神科でもある程度の身体管理はしますが、

毎日それをメインでやっている一般病棟とはレベルが違いすぎます。

 

つまり、評価軸がぜんぜん違うっていうことです。

 

なので、術後の管理や人工呼吸器の抜管後の評価について

ものすごい技能をもったスーパーナースが精神科にきてもすぐに活躍出来ないように、

 

 

精神科のスーパー救急でバリバリやっているナースが一般病棟に行ってもすぐに活躍は出来ません。

 

要するに畑が違うってことですね。

でもなぜか、精神科の看護師って一般病棟を基準に考えてしまうんですよね。

 

 

精神科しか知らない看護師が卑下してる

わたしが一緒に働いていたナースに、

患者さんの行動を変えるプロが2人ほどいました。

 

まるで魔法のように、患者さんの行動が変わるんです。

わたしの中で、精神科のスーパーナースでした。

 

そんな人も口をそろえて「自分は一般の病院じゃ通用しないから」と言います。

 

正直、フィジカルアセスメントもそれなりにできるし、十分通用すると思ってました。

更に言うならむしろ活躍もできるんじゃないかとさえ思います。

 

この行き違いの背景にあるのは何かなと考えたら

「看護師と言えば急性期の一般病棟」というヒエラルキーがあるんですね。

 

 

一般病院の看護師だって、精神科にとつぜん行くことになればほとんど通用しませんよ。

それでも、誰もそんな事言わない。

 

それは「看護師と言えば急性期の一般病棟」というヒエラルキーが強いからなんです。

 

実際に、わたしも精神科に転職して初めて病棟の申し送りを聞いたとき、

意味がわからなすぎてこのままだとヤバいと思いましたもん。

 

精神科の暗い歴史

 

それ以外にも、精神科って数十年前は今では考えられない状況でした。

 

詳しく知りたい人は宇都宮病院事件などを調べてみて下さい。

 

すべての病院がそうだったとは言いませんが、

当時の精神科病院の意識ってこの事件の病院とそれほど大きく変わらなかったと思います。

 

そして、そういう状況だったということは質の低い職員もそれなりにいる。

 

わたしの感覚ですが、精神科病院と一般病院を比べるとトップ層の能力値は大きな差はないけれど、平均値は精神科病院の方が圧倒的に低いです。

 

つまり、足を引っ張っている層がいるということです。

 

そういう状況のため、精神科病院の看護師は偏見を持たれやすいんです。

 

じゃあ、どうすれば良いんだよって、そろそろ思いますよね。

 

そろそろ本題に入ります。

 

身体科で活躍するためにすべきこと

 

まずわからないこと、出来ないことを具体的に伝えよう。

さきほどお話したように、

精神科と一般病棟に行くのは全く違う仕事をするようなものです。

 

なので、そこは割り切り、

しっかり教えてもらうよう働きかけましょう。

 

経験者だから、中途だからと放置されるのはかなり危険です。

 

精神科ではどの程度の身体管理をしていたのか、どの処置まではできるのか、

自分からしっかり説明して教えてもらいましょう。

 

くれぐれも知ったかぶりはしないように。

精神科の身体管理はけっこういい加減なところも多いので。

 

武器を磨こう

 

精神科には大きな武器があります。

それは、

  • 傾聴
  • 抗精神病薬の評価
  • 認知症・不穏・せん妄の対応

です。

 

一般病棟でもっとも手がかかるのは術後管理でも、重傷者でも、急変でもありません。

 

不穏とせん妄、更に認知症のBPSDです。

 

そして、これらの治療には抗精神病薬が使われます。

 

つまり、精神科の得意な領域なんです。

 

一般の病院では不穏もせん妄も、更には認知症もたいしてアセスメントしません。

 

 

しかし、精神科ではその治療を専門にやってるんです。

 

さらには抗精神病薬の作用や副作用についてもあまり理解されていません。

 

抗精神病薬なのに鎮静作用ばっかり期待して

精神賦活作用や糖代謝異常を見落としているケースは多いです。

 

というか、わたしが一般病棟にいたときそうでした。

 

つまり、これらをガッツリ学んでおくと、

一般病棟に行ったときに強力な武器になるんです。

ラスボスに超効果的な武器を持っているようなものです。

 

そして、一般病棟でしか働いたことのない人には出来ません。

 

なので、この辺を普段の業務とは別に、

本を読んだりして頭を整理しておくとかなり良いと思います。

 

ちなみに、抗精神病薬に関してはこの本がすごくわかりやすいので、整理するのに最適です。

 

 

この薬ってどんな効果なの?っていうのが薬別にわかりやすいです。

 

特に鎮静効果と、抗精神症状効果がひと目で分かるし、

特徴的な副作用も個別に載ってます。

 

なので観察のポイントがわかりやすいんです。

 

 

とまあ、

精神科から一般病棟に行くのは少しハードルがありますが、

チャンスでもあります。

 

わたしは価値っていうのは砂漠の雪だと思います。

南極の雪はたいして価値はありません。あるのが当たり前だからです。

しかし、砂漠の雪を見れたらきっと奇跡ですよね。

 

精神科で当たり前にやっていることを、

一般病棟ですることは難しいかも知れませんが、とても価値のあることだと思います。

 

精神科から一般病院への転職を考えている人の背中を押せたら良いなと思います。

 

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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